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最終更新日 2023.7.19

胸が痛い時の症状から考えられる疾患



胸の痛みについて船堀の内科医が解説します

胸の痛みは腹痛や頭痛と比べると馴染みがないかもしれません。しかも胸の中には心臓や肺といった生命に直結する臓器であるので、不安に感じることでしょう。 しかしながら胸の痛みの原因は心臓や肺以外にもたくさんあり、胸の痛み方も原因によって様々です。また同じ病気でも人によって感じ方が異なることもあります。 胸の真ん中を痛く感じたり、胸の左側を痛く感じたりするなど痛む場所も様々ですし、「なんとなく胸が重い」「締め付けられるように胸が痛い」など痛みの性状もそれぞれ異なります。 原因によって痛みの場所や症状、程度や持続時間が違いますので不安を感じたら早めに医療機関を受診しましょう。


胸の痛みの原因

胸が痛いと心臓の病気かもと不安になるかもしれませんが、すべてが心臓の病気というわけではありません。心臓以外にも肺、胸膜、筋肉、骨、神経が原因のこともありますし、食道や胃といった、いわゆる上部消化管が原因なこともあります。逆に胃が痛いと受診される方の中には心臓が原因であることもあります。自分が痛いと感じるところに原因がないこともあるのです。

代表的な原因疾患


・心臓、大血管

 狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患

 心臓の筋肉の炎症(心筋炎)

 心臓を包む膜の炎症(心膜炎)

 大動脈が裂けて起こる大動脈解離

 肺動脈が血の塊で閉塞して起こる急性肺血栓塞栓症

・肺、胸膜

 肺や胸膜(肺を包む膜)が細菌感染などで炎症を起こす胸膜炎

 肺に穴が開き、空気が漏れることで起こる気胸

・筋肉、骨

 ケガや激しい咳などで起こる肋骨骨折

 肋骨の間を走っている肋間神経の障害による肋間神経痛

 帯状疱疹

・消化器系

 胃酸が食道に逆流する逆流性食道炎

 胆石、胆嚢炎、膵炎などその他消化器疾患

・心因性

 ストレスなど精神的な要因で起こる心臓神経症


このように「胸が痛い」というだけでたくさんの原因が考えられます。受診された方の原因が何であるかは問診である程度絞り込むことができます。私たちがどこに注意して問診しているかを以下にご紹介します。


 

胸が痛いときにチェックすべき5つのポイント

1.いつから痛い?

 ・○時○分、○○をしようとした時、など突然の発症
 ・午前中からなんか痛い、というような急性の発症
 ・数日前から、数ヶ月前から、というような急でない発症


2.どこが痛い?

 ・胸全体の痛み
 ・ピンポイントの強み
 ・左(右)の胸の痛み
 ・背中までの痛み
 ・左肩の顎、歯まで痛い


3.どんな痛み?

 ・チクチク痛い
 ・ビリビリ痛い
 ・鈍い痛み
 ・押されるような圧迫感
 ・締め付け感
 ・痛みに波があるか、ずっと同じレベルで持続しているか


4.どれくらい続く?

 ・ほんの一瞬
 ・数秒間
 ・数分以上
 ・数時間
 ・ずっと痛い


5.何をすると痛みが悪化する(出現する)?

 ・深呼吸をしたとき
 ・咳をしたとき
 ・姿勢を変えたとき
 ・運動したとき
 ・食事をとる前後


6.他の症状は?

 ・ボーっとする
 ・吐き気がある
 ・冷や汗がでる



以上が原因を絞るために私たちが注意しているポイントです。こういった症状のポイントが説明できるとより正確かつ迅速な診断・治療につながります。受診時にメモしていきましょう。


 

胸の痛みの種類と症例、特徴、何科を受診すればいいか

痛みの種類と器官別に胸痛の原因をまとめました。また、疾患ごとにかかりやすい方をまとめましたので、ご自身がかかりやすい疾患かどうかの参考にご利用ください。 当院は内科、循環器内科、整形外科の診療科目があります。合わせて夜間診療も行っているので、月曜から土曜の19時以降、急に胸が痛くなった患者様は是非ご相談ください。

心臓疾患


心臓が原因の疾患は肥満や糖尿病、高コレステロール血症、高血圧などの生活習慣病の方がかかりやすく、生活習慣の改善で予防することができます。運動不足であったり食事の栄養バランスが偏ってしまったりしている方は積極的に運動習慣や食事を見直し、病気を予防しましょう。 下記の症状やかかりやすい人に該当する場合は、循環器内科へ受診しましょう。

疾患名特徴症状かかりやすい人
狭心症
心筋梗塞
冠動脈が狭い
閉塞することで心筋が
酸素不足に陥ることで起こる
締め付けられる
圧迫されるような胸の痛み。
多くは数分以上持続する
高齢の方
生活習慣病の方
喫煙される方
大動脈解離大動脈の内膜に亀裂が入り
急激に裂ける病気
突然引き裂かれるような
胸と背中の痛み
喫煙される方
高血圧の方
生活習慣病の方
心筋炎
心膜炎
ウイルス感染などによる
心臓の筋肉や心臓を包む膜の炎症
狭心症のような胸痛先行する
風邪症状、胃腸炎症状、息切れ、呼吸困難

肺疾患


肺単独の問題では胸の痛みは出ないことが多いのですが、肺を包む胸膜まで炎症が及ぶと痛みを生じることがあります。 下記の症状やかかりやすい人に該当する場合は、循環器内科へ受診しましょう。

疾患名特徴症状かかりやすい人
肺炎・胸膜炎冠動脈が狭い
細菌やウイルスに
感染することで
肺に炎症が起こる
息苦しさ、咳、痰
胸膜まで炎症が及ぶと
深呼吸や体動で悪化する胸の痛み
高齢の方
呼吸器系の基礎疾患のある方
免疫の低下している方
気胸肺に穴が開くことで
空気が漏れて
肺がしぼんでしまう
突然の胸の痛み
深呼吸で悪化する胸の痛み
呼吸困難
痩せ型の男性
肺の基礎疾患のある方
肺血栓塞栓症肺の動脈が
血栓で閉塞する
呼吸困難
動悸
胸膜炎に似た胸痛
長時間同じ体勢を取り続けた時
血栓を引き起こす基礎疾患のある方

筋肉や骨

骨や筋肉が原因の場合、先行するケガや皮膚に発疹が出ることがあるので比較的わかりやすいかもしれません。とはいえ、自分で判断してしまうのは危険ですので、これらの症状が出たら医療機関の受診を検討してください。
肋骨骨折の症状に該当する場合は整形外科へ、帯状疱疹だと思われる場合は皮膚科へ受診しましょう。

疾患名特徴症状かかりやすい人
肋骨骨折先行する外傷や激しい咳で
肋骨が損傷する
安静時の胸痛
体動や呼吸で悪化する胸痛
帯状疱疹水疱瘡のウイルスの
再活性化
左右一方のピリピリとした痛み
赤みや水膨れを伴う特徴的な皮疹
高齢の方
免疫の低下している方

心因性疾患

心因性疾患は精神的なストレスが原因で起こるため、日頃からストレスを発散できるような環境を整えることが大切です。 下記の症状やかかりやすい人に該当する場合は、心療内科へ受診しましょう。
疾患名特徴症状かかりやすい人
心臓神経症検査で身体的異常が
認められない
動機や息切れを伴う
胸の痛み
ストレスの多い方


 

受診の目安

当てはまるものがある場合は早急に医療機関を受診しましょう。


・激しい胸の痛みや圧迫感
・冷や汗が出る
・吐き気がする
・呼吸困難
・意識がぼーっとする

胸の痛みで最も怖いものは心臓が原因である場合です。早急に治療が必要なことがあるので、耐えられないほどの痛みであったり、胸の痛みがおさまることなく持続したりするようでしたら救急車を呼ぶことも検討しましょう。上記のような症状に当てはまらない場合は内科、特に循環器内科を受診することをおすすめします。当院は循環器内科、内科ともに専門医が診療します。


 

 

胸の痛みを引き起こす病気の治療法と予防法

治療法

例えば肺炎/胸膜炎であれば抗生物質を使いますし、狭心症であれば心臓の血管(冠動脈)を拡げる治療や薬を使用します。これらは原因に対する治療です。
痛みに対しては一般的な鎮痛薬(アセトアミノフェンやロキソプロフェンなど)を用いることが多いですが、これも原因によって使い分けることがあります。



予防法

胸の痛みの原因は肺や心臓であることが多いですが、これらの場合には喫煙や運動不足、肥満、ストレスなどが疾患を引き起こすため、日頃から運動をしたり積極的にストレスを発散したりすると良いでしょう。

生活習慣病を予防する

塩分や脂肪、糖分の摂りすぎは動脈硬化や糖尿病などを引き起こすため、薄味のものを選んだり、ご飯の量を減らしたりするなど栄養に気を遣いましょう。また、早食いを避けよく噛んで食べることで摂取エネルギーを抑えるようにしましょう。
貧血気味の方は上の注意に加えて、良質のタンパク質と鉄分を多く摂るような食事になるよう意識しましょう。


運動をする

適度な運動は血液の循環を促進し、心臓への負担を軽減します。今まであまり運動をしていなかった方はウォーキングなど、負荷の小さい運動から始めるようにしましょう。ただし、運動をする際はその前後に水分をしっかり摂るようにしましょう。


喫煙をやめる

喫煙は動脈硬化や癌のリスクとして知られており、また心臓や肺に大きな負担をかけます。これまで喫煙をしてきている方は「いまさら禁煙しても意味がない」と思うかもしれませんが、禁煙すると心臓病による死亡の確率を下げることができるので、遅すぎることはありません。


ストレスを溜めない

普段から時間に追われていたり仕事のストレスを抱えていたりすると生活習慣病や心臓の病気にかかりやすくなってしまいます。少しでも好きなことをする時間を作り、十分な睡眠をとる生活を意識するようにしましょう。


 

 

当院の方針

アンカークリニック船堀では、皆様のお話から胸痛の原因がなんであるか、問診で絞り込みます。また必要時には血液検査、心電図検査、レントゲン、心臓超音波検査を行います。
これらによって胸が痛い原因を突き止め、適切な治療を進めてまいります。場合によっては専門施設へ紹介いたします。
胸が痛い症状がある方は気軽にご相談ください。


記事監修者

アンカークリニック船堀 内科医

宮崎 紀樹

循環器内科、救命救急センターでの勤務を経て、アンカークリニックを開院。 東京都区東部の医療課題の解決をミッションとして日々、患者様と接している。

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