「アンカークリニック船堀院」「アンカークリニック船堀南院」は統合し、 現在は「アンカークリニック江戸川」として診療を行っています。
ぐるぐる回る、ふわふわ揺れる、目の前が暗くなる。ひとくちにめまいといっても、感じ方はさまざまです。そして多くの方が、まず「脳の病気ではないか」と心配されます。
先にお伝えします。めまいの原因として最も多いのは耳(内耳)で、脳の病気によるものは全体の一部です。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の一般向け解説では、めまいの60%以上は耳に原因があり、脳疾患によるものは10%程度と紹介されています。
ただし、その一部を見逃すと取り返しがつかない場合があります。特に、手足の麻痺やろれつの回りにくさ、激しい頭痛、立てないほどの強いふらつきを伴うときは、脳卒中の可能性を考えて救急対応が必要です。
この記事では、救急受診が必要なめまいの見分け方から始めて、めまいのタイプ、原因になる病気、何科を受診するか、検査と治療までを整理します。
※本記事は一般的な目安の解説であり、診断を行うものではありません。
すぐに救急受診が必要なめまい
原因を考える前に、まず急ぐ必要があるかどうかを確認してください。
めまいに加えて、次の症状があるとき
次のような症状がめまいと一緒に突然現れた場合は、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など脳疾患の可能性があります。様子を見ずに119番へ連絡してください。 ・顔の片側がゆがむ、片方の手足に力が入らない、しびれる ・ろれつが回らない、言葉が出ない、相手の言うことが理解できない ・経験したことのない激しい頭痛、または強い後頚部の痛み ・意識がぼんやりする、呼びかけへの反応が鈍い ・激しい嘔吐を繰り返す 日本脳卒中協会が示す脳卒中の5大症状にも、これらが含まれています。共通するのは「突然」始まる点です。
立てないほどのふらつきだけのこともあります
見落とされやすいのが、麻痺や言葉の症状がはっきりせず、強いふらつきだけが前面に出るタイプです。
脳卒中の症状のひとつに、力は入るのに立てない、歩けない、体のバランスが取れないという状態があります。小脳や脳幹が障害されたときに起こりやすく、「めまいだけだから様子を見よう」と判断してしまうと対応が遅れます。
これまでに経験したことのない強さのふらつきで、座っていることも難しい。そうした場合は、他の症状がそろっていなくても速やかな受診を検討してください。
症状が治まっても受診が必要な場合があります
めまいやふらつき、しびれ、言葉の出にくさが数分から数十分で消えることがあります。これは一過性脳虚血発作(TIA)の可能性があり、その後まもなく脳梗塞を起こす危険があります。
症状が消えると受診をためらいがちですが、「治ったから大丈夫」とは判断できません。突然始まって短時間で消えた神経症状は、消えた時点でも早急な評価が必要な状態として扱われます。
めまいを3つのタイプに分けて考える
めまいの感じ方は、大きく3つに分けると整理しやすくなります。どのタイプかによって、考えられる原因が変わります。
回転性のめまい
自分か周囲がぐるぐる回る感覚です。突然始まり、吐き気や嘔吐を伴うことが多く、強いときは目を開けていられません。
内耳の障害で起こることが多いタイプですが、小脳や脳幹の病気でも起こります。持続時間やきっかけ、伴う症状が原因を絞り込む手がかりになります。
回転性のめまい
自分か周囲がぐるぐる回る感覚です。突然始まり、吐き気や嘔吐を伴うことが多く、強いときは目を開けていられません。
内耳の障害で起こることが多いタイプですが、小脳や脳幹の病気でも起こります。持続時間やきっかけ、伴う症状が原因を絞り込む手がかりになります。
浮動性のめまい
ふわふわする、地に足がつかない、雲の上を歩いているような感覚です。回転性に比べて症状がはっきりせず、いつから始まったかを特定しにくいこともあります。
原因は幅広く、内耳の障害が落ち着いたあとに残るふらつき、慢性的に続くタイプのめまい、血圧の変動、薬の影響、首や肩の緊張、不安や睡眠不足などが関わることがあります。脳の病気が背景にある場合もあり、症状が軽いからといって原因が軽いとは限りません。
立ちくらみに近いめまい(前失神)
立ち上がったときに目の前が暗くなる、血の気が引く、意識が遠のくという感覚です。失神する一歩手前の状態で、回っているというより気が遠くなるような感覚の症状になります。
このタイプでは、起立性低血圧や不整脈など、脳へ送られる血流が一時的に不足する状態を考えます。実際に意識を失った場合や、繰り返す場合は、心臓の評価が必要になることがあります。
めまいの原因はどこにあるのか
めまいは、体のバランスを保つしくみのどこかに不具合が生じたときに現れます。内耳、脳、目、首や足からの感覚、そして血圧を保つしくみが関わっており、原因の場所によって対応が変わります。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の一般向け解説では、めまいの原因が次のように整理されています。
| 原因の場所 | 割合の目安 | 代表的な病気 | 受診先の目安 |
|---|---|---|---|
| 内耳(耳) | 60%以上 | メニエール病、良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎 | 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 |
| 脳 | 10%程度 | 脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など | 脳神経外科・脳神経内科(突然の症状なら救急) |
| その他 | 30%程度 | 持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)、血圧の変動、不整脈、薬の影響など | 耳鼻咽喉科・頭頸部外科、内科など |
上の割合は、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の一般向け解説に示された目安です。一般人口に当てはまる普遍的な比率ではなく、参照する調査や受診先の診療科によって変わります。
それでもこの整理から読み取れるのは、めまいで受診した方の多くは耳が原因だということです。ただし脳が原因の場合に緊急性が高いため、まず危険なものを除外し、そのうえで頻度の高い原因を探る、という順序で診療が進みます。
耳から来るめまいの代表的な病気
良性発作性頭位めまい症
めまいの原因として最も頻度が高い病気です。内耳にある耳石器から耳石と呼ばれる小さな粒がはがれ、三半規管に入り込むことで起こります。
特徴は、じっとしているときには症状がなく、寝返り、起き上がり、上を向くといった頭の動きで回転性のめまいが誘発される点です。めまいは数秒から数十秒でおさまり、難聴や耳鳴りといった聴覚の症状は伴いません。ただし、何度も繰り返すことがあります。
治療としては、頭の角度をゆっくり変えながらはがれた耳石を元の位置に戻す浮遊耳石置換法が行われ、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は約70%以上の方が改善すると説明しています。診断がつけば対応しやすい病気です。
メニエール病
回転性のめまいと、難聴、耳鳴り、耳がつまる感じという耳の症状が重なって、繰り返し起こる内耳の病気です。めまい全体の10〜20%を占めるとされます。
内耳のリンパ液が増えすぎる内リンパ水腫が関わっていると考えられており、ストレスや睡眠不足、過労が誘因になるとされています。
経過には段階があり、耳のつまった感じや低音の聞こえにくさが出たりおさまったりする時期から、強いめまい発作を繰り返す時期へ進み、人によっては聴力が戻りにくくなる時期に入ります。繰り返すたびに聞こえに影響が及ぶ可能性があるため、早い段階で耳鼻咽喉科に相談していただきたい病気です。
前庭神経炎
内耳から脳へバランスの情報を伝える前庭神経に炎症が起こり、突然強い回転性のめまいが始まります。めまいは数日続くことがあり、発症当初は歩くことも難しいほどです。
難聴や耳鳴りを伴わない点がメニエール病との違いで、めまいの持続時間が長い点が良性発作性頭位めまい症との違いです。
急性期の強いめまいが落ち着いたあとも、体を動かしたときのふらつきがしばらく残ることがあります。その場合は、後述する前庭リハビリテーションが選択肢になります。
脳から来るめまいで注意したい病気
脳梗塞・脳出血
小脳や脳幹に起こった脳梗塞や脳出血では、めまいやふらつきが主な症状として現れることがあります。この部位は体のバランスや眼の動きを調整しているためです。
手足の麻痺、ろれつの回りにくさ、物が二重に見える、片側の感覚の異常などを伴えば判断しやすいのですが、それらがはっきりしないこともあります。突然始まった、これまでと明らかに違う、立っていられないほど強い、といった点が判断の手がかりになります。
一過性脳虚血発作
脳の血流が一時的に低下し、脳梗塞に似た症状が突然現れて短時間で改善する状態です。ふらつきやめまいもその症状に含まれます。
症状が消えるため見過ごされやすいのですが、近い将来の脳梗塞の前触れとなることがあります。突然始まって短時間で消えためまいや神経症状は、そのままにせず相談してください。
しびれを伴う場合の考え方については「手足のしびれの原因と受診の目安について」もあわせてご覧ください。
脳腫瘍など
ゆっくり進行するタイプの原因として、脳腫瘍が挙げられます。聴神経に発生する腫瘍では、片側の聞こえにくさや耳鳴りとともに、ふらつきやバランスの取りにくさが現れることがあります。
数か月単位でふらつきが続く、片方だけ聞こえにくい、といった経過をたどる場合は、画像検査を含めた評価が検討されます。
耳から来るめまいと脳から来るめまいを、どう見分けるか
受診の判断に役立つ視点を整理します。ただし、ここに挙げるのはあくまで目安です。
持続時間ときっかけ
頭を動かしたときだけ数秒から数十秒のめまいが起こり、じっとしていれば治まるという経過は、良性発作性頭位めまい症でよく見られるパターンです。
一方、じっとしていても続く、横になっても改善しない、数時間から数日にわたって強い症状が続くという場合は、内耳の病気でも脳の病気でも起こりえます。この段階では持続時間だけで判断はできません。
随伴症状
難聴、耳鳴り、耳がつまる感じといった耳の症状を伴う場合は、内耳が原因である可能性が高くなります。
反対に、麻痺、しびれ、ろれつの回りにくさ、物が二重に見える、激しい頭痛、意識の変化を伴う場合は、脳が原因である可能性を考えて急ぐ必要があります。
自己判断で区別できない場合があります
ここまで見分け方を説明してきましたが、実際には症状だけで区別できないことがあります。特に、めまいやふらつき以外の症状がはっきりしない場合は、専門家でも診察や検査を要します。
確定診断には、眼の動き(眼振)の観察が重要な手がかりになります。これは専用の機器を用いて行う検査で、自宅で判断できるものではありません。
迷う場合は、まず受診してください。特に、これまでに経験のない強さのめまい、突然始まっためまい、他の神経症状を伴うめまいは、早めの評価が必要です。
めまいは何科を受診すればよいか
受診先は、めまいの出方と伴う症状によって変わります。ただし、突然の麻痺や言葉の異常、立てないほどのふらつきがある場合は、診療科を選ぶ前に119番へ連絡してください。
耳鼻咽喉科
めまいの原因として最も多い内耳の病気を扱う診療科です。難聴、耳鳴り、耳がつまる感じを伴う場合や、頭を動かしたときに短時間の回転性めまいが起こる場合は、まずこちらが相談先になります。
眼振の観察や聴力検査など、内耳性めまいの診断に必要な検査が行えます。良性発作性頭位めまい症の浮遊耳石置換法も、この科で行われる治療です。
脳神経外科・脳神経内科
脳や神経の病気を専門に扱う診療科です。神経学的な診察に加え、症状や経過に応じてMRIやCTなどの画像検査を組み合わせ、脳に原因がないかを調べます。
めまいに加えて、しびれ、麻痺、ろれつの回りにくさ、頭痛、物の見え方の変化、歩きにくさを伴う場合は、この科が相談しやすい選択肢になります。脳卒中の危険因子である高血圧や糖尿病、心房細動をお持ちの方も同様です。
診療内容は「脳神経外科の診療について」のページで確認できます。
内科・循環器内科
立ち上がったときの立ちくらみが中心で、実際に意識を失ったことがある、動悸を伴う、という場合は、血圧や心臓の評価が必要になることがあります。
服用中の薬が影響していることもあります。降圧薬、睡眠薬、抗不安薬などを飲み始めた、あるいは量が変わったあとにふらつきが出てきた場合は、お薬手帳を持参して相談してください。
医療機関ではどのような検査を行うか
問診で確認すること
めまいの診療では、問診が診断の大きな部分を占めます。次のような点が確認されます。
・いつから始まったか、突然か、徐々にか
・どのようなめまいか(回転性、浮動性、立ちくらみ)
・一回のめまいがどのくらい続くか
・何をしたときに起こるか(寝返り、起き上がり、立ち上がりなど)
・初めてか、繰り返しているか
・難聴、耳鳴り、耳のつまり感があるか
・頭痛、しびれ、麻痺、ろれつの回りにくさ、物の見え方の変化があるか
・服用中の薬、持病、直前の体調
発作時の状況は時間が経つと思い出しにくくなります。気づいた時点でメモに残しておくと、診療の助けになります。
眼振の観察と平衡機能の検査
めまいがあるとき、眼球には本人の意思と関係ない細かい動きが現れることがあります。これを眼振といい、その向きや性質が原因を推定する重要な手がかりになります。
観察には専用の眼鏡や赤外線カメラを用います。良性発作性頭位めまい症では、頭の位置を変えて眼振を誘発する検査によって、はがれた耳石がどこにあるかを推定します。
このほか、体のバランスを調べる検査、聴力検査などが症状に応じて組み合わされます。
MRI・CTはどのようなときに必要か
画像検査は、すべてのめまいに必要なわけではありません。脳が原因の可能性を考えるとき、あるいは経過が典型的でないときに行われます。
MRIは脳の構造を詳しく評価でき、脳梗塞の変化、腫瘍、炎症などの有無を確認できます。MRAは血管を描出する検査で、脳動脈瘤や血管の狭窄、解離といった変化の評価に用いられます。CTは短時間で撮影でき、出血の確認に有用です。
検査の特徴については「MRI検査の特徴とCTとの違い」もあわせてご覧ください。
注意しておきたいのは、画像に異常がないことが「問題なし」を意味するわけではない点です。良性発作性頭位めまい症など、多くの内耳性めまいは、通常の頭部MRIやCTだけで診断できるものではありません。また、発症からの時間や病変の大きさ・場所によっては、脳の変化が画像にはっきり現れないこともあります。画像検査の結果は、症状の経過や神経学的診察とあわせて判断されます。
めまいの治療
原因に応じた治療
めまいに共通する一つの治療があるわけではなく、原因によって方針が変わります。
良性発作性頭位めまい症の治療の中心は、耳石を元の位置に戻す理学療法です。メニエール病では、生活指導に加えて内リンパ水腫を軽くする薬や抗めまい薬が用いられ、治りにくい場合には中耳加圧治療や手術が検討されることもあります。前庭神経炎の急性期には、めまいや吐き気を抑える薬が使われます。
脳が原因の場合は、脳卒中や脳腫瘍そのものに対する治療が必要になり、対応できる医療機関での治療が前提になります。
前庭リハビリテーション
内耳の障害が落ち着いたあとも、ふらつきが残ることがあります。こうした場合、体を動かしてバランスの働きを再調整していく運動療法が選択肢になります。
安静にしていれば治るという考え方は、必ずしも正しくありません。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会も、良性発作性頭位めまい症では頭をめまいの起こる方向へ動かしたほうが治りやすいこと、メニエール病では適度な運動がすすめられることを、よくある誤解として挙げています。
ただし、どのタイミングでどう動かすかは原因と時期によって変わります。自己流で行う前に、診断を受けたうえで指導を受けてください。
めまいが起きたときの対応と、生活で気をつけたいこと
強いめまいが起きたときは、まず転倒を防ぐことが優先されます。その場でしゃがむ、横になる、頭を動かさずに楽な姿勢を保つ。無理に移動しようとして転ぶと、頭部外傷や骨折につながります。
入浴中、階段、道路など危険な場所で起きた場合は、周囲に助けを求めてください。運転中に起きた場合は、安全な場所に停車します。
落ち着いてきたら、何をしていたときに始まったか、どのくらい続いたか、どんな症状を伴ったかを記録しておいてください。診察時の重要な情報になります。
めまいを繰り返している方は、睡眠不足、過労、ストレスが誘因になることがあります。また、めまいが起きているあいだの入浴、運転、高い場所での作業は控えてください。
【江戸川区・船堀】アンカークリニック江戸川でめまいを相談する場合
アンカークリニック江戸川では、脳神経外科でめまい・ふらつきのご相談に対応しています。公式サイトでご案内している内容を整理します。
脳神経外科専門医が診療を担当します
当院では、松本隆洋医師が脳神経外科診療を担当しています。症状の経過やきっかけ、伴う症状をうかがったうえで神経学的診察を行い、必要に応じてMRI・MRAやCTなどの検査を組み合わせて評価します。 担当する松本医師は、日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本脳卒中学会専門医、日本てんかん学会専門医・指導医などの資格を有しています。
耳鼻咽喉科と脳神経外科のどちらを受診するか
難聴、耳鳴り、耳がつまる感じを伴うめまいや、寝返りや起き上がりで誘発される短時間の回転性めまいは、耳鼻咽喉科が専門とする領域です。
一方、しびれ、麻痺、ろれつの回りにくさ、頭痛、歩きにくさを伴う場合や、脳の病気が心配で画像検査を含めて確認したい場合は、当院の脳神経外科にご相談ください。診察と検査の結果、耳の病気が疑われる場合には、適切な医療機関をご案内します。
なお、突然の麻痺や言葉の異常、立てないほどの強いふらつきがある場合は、外来受診では対応が遅れます。救急要請をご検討ください。
船堀駅から徒歩3分。受診とご予約について
所在地は東京都江戸川区船堀で、都営新宿線の船堀駅から徒歩3分です。江戸川区や船堀周辺でめまいの相談先をお探しの方も、通いやすい場所にあります。
脳神経外科の診療日や受付時間、休診情報、ご予約の方法は変更されることがあります。受診前に「アンカークリニック江戸川の脳神経外科」のページで最新の情報をご確認ください。
めまいに関するよくある質問
MRIで異常がなければ安心してよいですか
MRIで明らかな異常がなくても、脳の病気を完全に否定できるわけではありません。発症からの時間や、病変の大きさ・場所によっては、画像にはっきり現れないことがあります。そのため、症状の経過や神経学的診察とあわせて判断します。
また、良性発作性頭位めまい症など多くの内耳性めまいは、通常の頭部MRIやCTだけで診断できるものではありません。画像で脳の病気が指摘されなかった場合は、次に耳や血圧、薬の影響といった方向から原因を探すことになります。「異常なし」で終わらせず、症状が続くようであれば耳鼻咽喉科での評価も検討してください。
めまいが何度も繰り返すのはなぜですか
繰り返すこと自体は珍しくありません。良性発作性頭位めまい症は再発しやすい病気ですし、メニエール病は発作を繰り返すことが特徴です。
ただし、繰り返すたびに聞こえが悪くなっている、症状の質が以前と変わってきた、間隔が短くなっているという場合は、経過の見直しが必要です。「いつものめまい」と決めつけず、変化を感じたら相談してください。
めまいのときは安静にしていたほうがよいですか
強い症状が出ている急性期は、転倒を避けるために安静が必要です。一方で、症状が落ち着いたあとも動かずに過ごし続けることは、必ずしも回復につながりません。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、良性発作性頭位めまい症について、頭を動かさないようにするのは誤解であり、めまいの起こる方向へ動かしたほうが治りやすいと説明しています。メニエール病についても、適度な運動がすすめられています。時期と原因によって答えが変わるため、診断を受けたうえで指導に従ってください。
肩こりや首こりがめまいの原因になりますか
首や肩の緊張がふらつきに関係する場合はありますが、それだけで原因を決めてしまうのは避けたいところです。
首の不調とめまいが同時にあるとき、実際の原因が内耳や脳、血圧にあることは珍しくありません。マッサージや湿布で様子を見て時間が経ってしまうより、一度原因を整理しておくほうが安全です。
高齢の家族がふらつくのは加齢のせいでしょうか
加齢によってバランスを保つ働きが低下することはあります。ただし、高齢の方のふらつきには、薬の影響、脱水、貧血、血圧の変動、脳梗塞の跡、正常圧水頭症、パーキンソン病に関連する病気など、複数の原因が関わっている場合があります。
転倒は骨折や頭部外傷につながり、生活の自立度を大きく下げます。「年のせい」と判断する前に、一度評価を受けておくことをおすすめします。
まとめ
めまいの原因は内耳、脳、その他に分けて考えられ、頻度としては内耳によるものが最も多く、脳の病気によるものは一部です。しかし緊急性は脳の病気で高くなるため、まず危険なものを見分けることから始めます。
顔のゆがみ、片側の手足の脱力やしびれ、ろれつが回らない、物が二重に見える、経験したことのない激しい頭痛、立てないほどの強いふらつき。これらがめまいとともに突然現れた場合は、様子を見ずに119番へ連絡してください。症状が短時間で消えた場合も、一過性脳虚血発作の可能性があるため受診が必要です。
緊急性がない場合は、めまいのタイプ、持続時間、きっかけ、伴う症状から原因を絞り込んでいきます。耳の症状を伴うなら耳鼻咽喉科、神経の症状を伴うなら脳神経外科や脳神経内科が相談先になります。
画像検査で明らかな脳病変が指摘されなかった場合でも、それだけでめまいの原因が判明したわけではありません。症状の経過や診察所見も踏まえながら、耳や全身の原因を含めて評価を続けることがあります。
江戸川区や船堀周辺でめまいが気になる方は、アンカークリニック江戸川の脳神経外科にご相談いただけます。「脳神経外科の診療について」もあわせてご覧ください。
