動悸ついて船堀の内科医が解説します
日常生活において「動悸がする」と感じたことは、程度の差こそあれ、多くの人が経験していることかと思います。
「更年期のせい?」「心臓に原因?」などなど、不安に思われる方もいるかもしれません。
病的意義のあるものからそうでないものまで、動悸を感じる原因は様々です。
ここでは動悸がする原因と、病院を受診した方がよい症状について、アンカークリニック船堀・内科医の宮﨑紀樹が説明します。
動悸とは?
さて、動悸とは一体なんなのでしょうか。
動悸とは、普段は気づかない心拍を、なんらかの原因で感じてしまう状態のことです。
個人差はありますが、人の心臓は概ね1日に10万回ほど拍動しています。
心臓が動いているところを直接見たことがある人はほとんどいないでしょうが、かなりダイナミックに動いています。 もし心臓以外のモノが体内で10万回もダイナミックに動いているとしたら、気づかないわけがありません。
それにも関わらず私たちは、普通に生活していて心臓が動いていることを認識することがほとんどありません。これは脳が「気づかない」ようにしているからなのです。
心臓やそれ以外も含め身体に何らかの異常をきたしており、そのサインとして動悸を感じる場合と、身体的には異常はないものの脳が過敏に認識してしまう場合の2つがあります。
動悸が止まらない、あるいは動悸と同時に息切れなどの症状があり、ここ船堀で内科を受診する方は多くいらっしゃいます。
実際の診療では心臓に原因があるか、心臓以外に異常はないか、を中心に進めていきます。
動悸の症状とは?
一言で動悸といっても、その症状はいろいろあります。
受診時に症状があり、脈が速くて動悸が止まらない、脈が飛ぶ、といった実際に不整脈を起こしている場合もあれば、動悸で目が覚めることがあるが受診時は消失している、などといった場合もあります。
実際に一番頻度が高いものは単純に「ドキドキする」タイプのもので、これはみなさん一度は経験があるものかと思います。
更年期障害の症状としても有名です。
また、動悸だけに限らず、息切れ、吐き気がする、めまいがするなどの症状を伴っていることもあり、この場合は重篤な疾患が隠れていることがあるので注意が必要です。 更年期障害、ストレスやカフェインの過剰摂取などでも動悸を感じることはありますが、適切な治療が早急に必要な場合もありますので、どういった動悸症状であるかを把握することは非常に重要です。
動悸の原因
動悸を感じる原因は、大きく分けて3つあります。
動悸の原因
・心臓の鼓動が実際に激しい
・不整脈を起こしている
・心臓に原因がない(のに脳が心拍を認識する)
このうち心臓の鼓動が実際に激しい、不整脈を起こしている、の2つは早急に治療が必要なこともありますので、内科を受診して診察、検査を受けた方が望ましいでしょう。
動悸の原因1:心臓の鼓動が実際に激しい
体内のどこかで重大な出血を起こしていたり、脱水状態などの場合、心臓はそれを補おうとして激しく動いてしまうことがあります。
その結果として動悸が止まらないために受診される方もいらっしゃいます。
これは心臓の鼓動が実際に状況を補おうとして激しく動いていることによります。
よくあるケースは慢性的な貧血で、酸素を運搬するヘモグロビンの量が少ないために心臓が激しく動き、身体中に送られる血液量を増やしカバーすることがあります。
このようなケースでは心臓は適切に反応しているので、原因となる病態の治療が必要になります。
一方で、心臓が不適切に激しく動いてしまうこともあります。
甲状腺機能亢進症やある種のビタミン不足の状況下などでは、そこまで頑張らなくてもいいのに、ホルモンの影響などで心臓が不適切に激しく動いてしまいます。
一般には脈の速い動悸を自覚することが多いです。
このようなケースでは心臓が不適切に反応している原因に対する治療が必要になります。
以上のような心臓の鼓動が実際に激しいタイプの動悸がする場合、動悸以外にも症状があることも多いです。
横になると息苦しい、運動時の息切れ、動悸で目が覚める、足がむくんでいる、倦怠感を感じる、めまいがする、などが代表的な症状です。
原因に対する早期の治療介入が望ましいので、内科を受診しましょう。
動悸の原因2:不整脈を起こしている
ここ船堀で実際に受診される方の中にも、「動悸」ではなく「不整脈が出ている」といって受診される方が一定数いらっしゃいます。
しかし、一言で不整脈といっても実際はたくさんの不整脈があります。様子を見ても大丈夫なものから、すぐに治療を開始した方がいいものまで多種多様で、治し方も様々です。
動悸を起こす不整脈の中で最も一般的なものは「期外収縮」と呼ばれるものです。
これは期待されるタイミングよりも前に収縮が起こるもので、「脈が飛ぶ」と感じる方もいます。
一方で、期外収縮が起きてもそれに気づかない方が多いのも事実です。
自覚症状なく、健診で初めて指摘される方が多い不整脈の代表です。
診断のためには心電図やホルター心電図(24時間装着して波形を記録する心電図)で波形を捉える必要があります。
病的意義が乏しいものが多いのでそこまで心配する必要はありませんが、実際の波形を見ないと厳密にはいえません。
期外収縮以外の不整脈は治療含め、何らかの介入をした方がいいものがほとんどです。
頻度的には「脈が全くもって不規則」になる心房細動、「規則正しく速い」発作性上室性頻拍などがよく見られます。
不整脈は起こっている瞬間の心電図を捉えないと診断が難しいものですので、これらの症状に合致する動悸であれば、すぐに内科を受診するようにしてください。
動悸の原因3:心臓に原因がない(のに脳が心拍を認識する)
これは心臓以外に原因があり実際に心臓が激しく動いている、不整脈を起こしている、のいずれでもない場合です。
簡単に言えば、異常はないのに動悸がする、といったところでしょうか。
本来認識しないようになっているはずの心拍を何らかの理由で認識してしまっている状態です。
診察や検査を行い、1や2ではないことを確認しないと厳密には診断できないので、受診していただくことが必要です。
心臓に原因がない場合はそんなに心配することはありません。実際、身体的に問題ないことを伝えるだけで、動悸が消失してしまうこともよく経験します。
動悸の予防
期外収縮をはじめとする一部の不整脈、異常がないのに心拍を認識してしまうタイプの動悸は、寝不足、カフェイン、ストレス、更年期などが原因となりえます。
これらの摂取を減らすことで、動悸症状も改善する可能性があります。
動悸の治療法
動悸が続く場合は、すぐに治療した方がよいものもあるので内科を受診しましょう。 原因にもよるので一概にこの治療、というようなものはありません。自己判断で誤った治し方や市販の健康食品などを使用している場合がありますが、やはり一度受診して検査した方がいいでしょう。
アンカークリニック船堀での治療方針
アンカークリニック船堀では、まず皆様のお話から動悸の原因を絞り込みます。
必要時には血液検査、心電図検査、心臓超音波検査を行います。
問診、診察、検査で動悸の原因を突き止め、適切な治療を進めてまいります。
当院のホルター心電図(24時間装着型)は小型で防水機能を有しているので、装着したままお風呂も入れます。
台数に限りがあり予約が必要なので、お気軽にご相談ください。
船堀で動悸を感じたら、アンカークリニック船堀へ
ここまで読んでいただきありがとうございました。
動悸はなかなか主観が強い症状で、放っておいてもいいかご自身で判断するのが難しいところがあります。
もし動悸症状でお困りでしたら、お気軽にアンカークリニック船堀に相談にきてください。