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最終更新日 2023.7.19

足首を捻挫して歩けるけど痛い…船堀の整形外科医が徹底解説



足首を捻挫して歩けるけど痛い…船堀の整形外科医が徹底解説

足首の捻挫は「痛いが歩ける程度なら大丈夫」「少し腫れているけどそのうち治るから問題ない」と思っている人はいませんか。
足首をひねっただけでも、靭帯損傷や骨折などを伴う場合があるため、適切な初期治療が重要です。
そこでこの記事では、応急処置の方法やセルフチェックの方法、整形外科での診療の内容について詳しく解説していきます。




捻挫の概要(症状)

足首の捻挫は、足首を強くひねった際に靭帯が傷ついたり、断裂したりすることを言います。
よくあるのが平らではないところを走ったり歩いたりしたときに、足首を内側にひねってしまうことです(医学的には内反(ないはん)といいます)。
または道路の縁石や階段を踏み外したりして、足首を内側にひねってしまうこともあるでしょう。
足首を内側にひねってしまうと、足首の外側の靭帯が必要以上に伸ばされて損傷したり断裂したりする可能性があります。

 

症状

捻挫した時の主な症状は足首が腫れたり、歩くと痛みを感じるといったことです。
足首を内側にひねった場合、主に足首の外側(外くるぶし周囲)が腫れてきたり、内出血すると青あざができたりします。熱を持つことも考えられます。
また外側だけでなく、内側が痛くなったり外くるぶしの後ろ側が痛くなったりもします。

 

重症度

足首の関節は、足首の土台になっている距骨(きょこつ)、外側の腓骨(ひこつ)、すねの骨の脛骨(けいこつ)、足首の土台である距骨の位置を保持する役割の複数の靭帯から成っています。
捻挫はどの靭帯がどの程度伸びて損傷を受けたかで、重症度合いが決まります。
捻挫の重症度の分類としては「軽度」「中等度から重度」「非常に重度」の3つです。足首の捻挫はほとんどの場合、「軽度」となります。

 

外側にひねる場合もある

足首の捻挫は、内側にひねる場合だけではありません。足首を外側にひねってしまい、捻挫を起こしてしまうこともあります。
外側にひねるケースは少ないと言えますが、靭帯が損傷してしまう要因の一つです。
さらに足首を外側にひねると捻挫だけでなく、足首の骨折(裂離骨折(れつりこっせつ)や果部骨折(かぶこっせつ)になる場合も考えられます。果部とはくるぶしのことです。




捻挫の原因

捻挫の原因は、足首を強くひねることで靭帯が伸び、損傷したり断裂したりすることです。
靭帯が伸びて損傷した場合は「軽度」となります。部分的に断裂している場合は「中等度から重度」、完全に断裂している場合は「非常に重度」です。
また捻挫した場合は靭帯の損傷だけでなく、神経も損傷していることがあります。
足首の外側にあるのが「外側靭帯(がいそくじんたい)」です。外側靭帯はさらに3つから構成されており、それぞれ「前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)」「後距腓靭帯(こうきょひじんたい)」「踵腓靭帯(しょうひじんたい)」です。
足首の捻挫の特徴としては、前距腓靭帯の断裂が圧倒的に多く、稀に前距腓靭帯と踵腓靭帯の両方の断裂があります。
また過去に捻挫で靭帯を断裂し、そのまま放置した状態で捻挫を繰り返しているという場合もあります。
以下は捻挫でよくあるケースです。

捻挫でよくあるケース

● サッカーで足をひねってしまい捻挫しました。足首が痛く腫れる症状が出ています。

● ヒールで階段を踏み外してしまい捻挫しました。すごく痛い状態です。

● 転んで右の足首を痛めてしまい捻挫しました。どんどん痛みがひどくなってきています。


このように運動した場合だけでなく、普段の生活の中でも捻挫をしてしまうことが多いです。




応急処置

実際に捻挫を引き起こしてしまった場合、とるべき応急処置があります。
捻挫した時の初期に実施する4つの治療です。それらの頭文字を取って「RICE」と呼んでいます。捻挫した時はRICE処置と覚えておくと良いでしょう。
またRICE処置は捻挫だけでなく、打撲や肉離れなどの外傷を受けたときにも有効な基本的な応急処置法となります。

 

Rest(安静)

まずは捻挫を起こしてしまったら、安静を保つことが大切です。安静は横に寝かせるという意味ではありません。
むやみに動かさなくてもよい体勢をとることです。捻挫を起こした患部に添木やタオルなどを当てて固定すると良いでしょう。
固定する時はなるべく足首が90度になるようにしましょう。90度にすると損傷した靭帯が適切な長さに保たれ、靭帯が伸びてしまうことを防げる可能性が上がります。

 

Icing(冷却)

捻挫をした部分を冷水や氷嚢などで冷却します。
その部分の体温を下げることで毛細血管を収縮させ、内出血や痛み、腫れなどを抑えます。痛みを感じなくなるまで冷やすのではなく、熱を持たないようにするのが目安です。
注意しないといけないのは、冷やし過ぎです。皮膚が冷たくなってきたら、冷やすのを一旦中断します。
その後、熱を感じない程度に繰り返し冷やしてください。

 

Compression(圧迫)

直後には痛みも強く実施しにくい処置かと思いますが、捻挫した足首にテープを巻いて圧迫することで、内出血や腫れを最小限に抑えることができます。
ただし圧迫が強いと血が止まってしまい、血流障害や神経障害を起こしてしまうので注意が必要です。
もししびれてきたり皮膚の色が変色してきたりした場合は、圧迫を緩めるようにしましょう。

 

Elevation(挙上)

足首を心臓よりも上の位置に保つ必要があります。
人間の体は血液が重力によって地面に近いところに留まりやすく、最後は心臓に向かって流れていくため、足首を心臓よりも上にすることで腫れや内出血を防ぐことが可能です。
足首の下にクッションや座布団、毛布などを敷くと楽に体勢を保つことができます。

 

セルフチェック(重症度)

足首をひねった場合、重症度合いをセルフチェックで確認することができます。
ただしセルフチェックはあくまでも目安のため、病院やクリニックなどの医療機関で診察を受けることをおすすめします。

セルフチェック(捻挫)

● 足首をひねってみると痛みがある

● 足首の外側が腫れる(内側のこともある)

● 足首の外側が痛い(内側のこともある)

● 痛みで歩くのが困難

● 足を地面につけると痛みがある


上記に当てはまる場合は、「捻挫」の可能性が高いと言えます。
ただし足首の骨折も考えられる症状です。確実なのは病院やクリニックなどの医療機関で診察を受け、レントゲンなどで確認してもらうのが良いでしょう。


セルフチェック(アキレス腱断裂)

● 足首をひねった時「プチッ」という変な音が聞こえた

● 足首を後ろから叩かれたような感覚があった

● 足首の後ろに痛みがある


上記に当てはまる場合は、「アキレス腱断裂」の可能性が高いと言えます。

セルフチェック(肉離れ)

● ふくらはぎで「プチッ」という変な音がしてからふくらはぎが痛い

● 特にふくらはぎの内側に痛みがある

● 歩けない状態である


上記に当てはまる場合は、「肉離れ」の可能性が高いと言えます。
上記の症状が見られた場合、体を動かすのをやめて安静にするのが第一に大切です。RICE処置で説明したように、足首を冷やすと効果的なことがあります。




診断・治療

整形外科で診察を受けた場合、足首の状況(重症度)を確認するためレントゲン検査などを実施します。

 

レントゲン検査

レントゲン検査では、骨に異常がないかを確認することが可能です。骨折していた場合は、この時点で判明します。
ただレントゲン検査は100%の検査ではなく、初回の検査では骨折が見つからないこともあります。
足首の捻挫では、靭帯を損傷していたり断裂していたりする可能性が高いです。その場合はレントゲン検査ではわかりません。

 

エコー検査(超音波検査)

エコー検査では、靭帯の状態を確認することができます。
エコー検査では靭帯が損傷していた場合、灰色で帯のように映る靭帯が確認できなかったり、周囲にむくみや炎症を認めることが多いです。
また断裂がわかることもあります。ただ、エコー検査は技術を必要とするため全ての医師ができるわけではありません。

 

捻挫の処置(病院やクリニックでの初期治療)

捻挫と診断された場合、重症度によって「装具固定(アンクルバンド)」「ギプスシーネ固定」などの処置を行います。
痛みが引き歩けるようになるとリハビリ(セルフストレッチ)を行い、筋力を元の状態に近づけたり関節の動きを回復させたりすることが必要です。
捻挫が治った後は再発防止のため、スポーツをする際などはテーピングを活用してもよいかもしれません。
足首にテーピングを巻いておくと、足首の可動範囲が制限されて怪我の予防になりますが、固定が続くと足首が硬くなるデメリットもあります。




整骨院での治療

整骨院でも捻挫はある程度治療できます。整骨院では、触診して足首の状態を確認します。捻挫か骨折を判断するのは難しく、まず行われるのが安静にするためのテーピングや包帯での固定です。痛みが強い場合、歩けない場合は病院やクリニックなどを受診しましょう。
整骨院では筋肉の柔軟性を元に戻すため、マッサージなどを行い捻挫の再発防止に努めます。捻挫が治ったにも関わらず足首が硬いなどの症状が残る時には整骨院を頼るのもよい選択肢かと思います。




アンカークリニック船堀での治療方針

アンカークリニック船堀では、診断に力を入れています。
怪我をした時のお話を詳しく伺ったり、どこが痛いのか実際に触って診察します。触る時は少し痛いこともありますが、どのくらい痛いのかはとても重要なポイントになりますのでご協力いただけると助かります。
骨折が疑われる時はレントゲン検査をまた、日中整形外科診察時は必要に応じてエコー検査を行います。
ただ、19時以降の夜間診療ではレントゲン検査を中心に足首の骨折がないかどうかを確認し、体重をかけられなければギプスシーネによる応急治療を行なっています。

 

江戸川区・船堀で捻挫をしたら、アンカークリニック船堀へ

この記事では足首の捻挫に関して、症状、原因、応急処置、セルフチェック、診断や治療を解説してきました。
もし足首をひねって痛みが出た場合や内出血、そして腫れている場合、まずはRICE処置を行って早急に整形外科を受診してください。
整形外科ではレントゲン検査やエコー検査などで、足首の状態を確認し適切な治療を行います。
江戸川区・船堀で足首の捻挫についてお悩みの方は、お気軽にアンカークリニック船堀の整形外科や19時以降の夜間診療にご相談ください。




参考文献

(1)Wolfe MW, Uhl TL, Mattacola CG, McCluskey LC. Management of ankle sprains. Am Fam Physician. 2001 Jan 1;63(1):93-104. Erratum in: Am Fam Physician 2001 Aug 1;64(3):386. PMID: 11195774.
(2) Czajka CM, Tran E, Cai AN, DiPreta JA. Ankle sprains and instability. Med Clin North Am. 2014 Mar;98(2):313-29. doi: 10.1016/j.mcna.2013.11.003. Epub 2014 Jan 10. PMID: 24559877.

記事監修者

アンカークリニック船堀 整形外科医

藤井 達也

習志野第一病院、千葉医療センター、成田赤十字病院などの勤務を経て、アンカークリニックを開院。痛みの原因に寄り添い、江戸川区・船堀の数少ない整形外科として活躍している。

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