「アンカークリニック船堀院」「アンカークリニック船堀南院」は統合し、 現在は「アンカークリニック江戸川」として診療を行っています。
てんかんは、突然手足がけいれんする病気というイメージを持たれやすい一方で、実際にはぼんやりして反応がなくなる、意識が途切れる、体の一部が勝手に動くといった形で症状があらわれることもあります。そのため、てんかんだと気づかれにくく、受診のタイミングに迷う方も少なくありません。
「てんかんとはどんな病気なのか」「発作が起きたらどうすればよいのか」「何科を受診すればよいのか」と不安を感じている方に向けて、この記事では、てんかんの症状、原因、検査、治療、受診の目安をわかりやすく解説します。気になる症状がある方や、ご家族の様子に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
てんかんとは
てんかんの基本的なしくみ
てんかんは、脳の神経細胞に一時的な異常な電気活動が起こることで、発作をくり返す病気です。発作と聞くと、全身が大きくけいれんする様子を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、てんかんの発作はそれだけではなく、脳のどの部分に異常な電気活動が起こるかによって、症状の現れ方は大きく異なります。
また、1回だけけいれんのような症状が起きたからといって、すぐにてんかんと診断されるわけではありません(1回の発作でも脳波検査などと併せて総合的に判断してんかんと診断されるケースもあります)。発作の状況や頻度、脳波検査や画像検査の結果などをふまえて、総合的に診断されます。そのため、気になる症状がある場合は自己判断せず、脳神経外科などで相談することが大切です。
発作の形はひとつではない
てんかん発作にはさまざまなタイプがあります。全身が硬くなったり、手足がガクガク動いたりする発作もあれば、数秒間ぼんやりして反応がなくなる発作、口元や手が繰り返し動く発作もあります。ご本人は発作の自覚がないこともあり、ご家族や周囲の方が異変に気づいて受診につながるケースも少なくありません。
このように、てんかんは「けいれんする病気」とひとくくりにはできません。疲れやぼんやりと見過ごされやすい症状の中に、てんかん発作が隠れていることもあります。症状の現れ方が多様だからこそ、気になる様子があれば詳しく確認し、必要に応じて検査を受けることが重要です。
子どもから高齢の方まで起こりうる病気
てんかんは、子どもに多い病気という印象を持たれることがありますが、実際には年齢を問わず起こりうる病気(活動性有病率は70歳以上の高齢の方、10歳台の方が高い)です。乳幼児期に発症することもあれば、大人になってから初めて発作が起こることもあります。特に近年では健康寿命の増進に伴い、高齢者てんかんも社会的関心が高まっています。高齢の方では、脳卒中や認知症、頭部外傷の影響などを背景として発症する焦点性てんかんが多いことが知られています。
そのため、てんかんは一部の年代だけに関係する病気ではありません。お子さまの気になる様子はもちろん、大人や高齢の方の意識消失、急な反応低下、原因がはっきりしないけいれんも、てんかんの可能性を含めて考えることが大切です。年齢にかかわらず、気になる症状がある場合は早めの受診をおすすめします。
てんかんの症状
全身がけいれんする発作
てんかん発作の中でも、もっとも広く知られているのが全身がけいれんする発作です。
突然意識を失って倒れ、体が硬くなったあとに手足がガクガクと動くことがあります。発作中は呼びかけに反応しないことが多く、顔色や唇の色が変わることもあります。こうした発作は周囲からも気づかれやすい一方で、発作が治まったあとに強い眠気や疲労感が残ることもあります。
ぼんやりして反応が止まる発作
てんかん発作は、必ずしも大きなけいれんを伴うとは限りません。数秒から数十秒ほど急に動きが止まり、呼びかけに対して視線が合わず反応しなくなる発作(焦点意識減損発作)もあります。
周囲からは、ぼんやりしている、考えごとをしている、話を聞いていないように見えることがあり、体調不良や疲れと誤解されることも少なくありません。ご本人に発作中の記憶がない場合もあり、発作を繰り返して初めて異変に気づくこともあります。
手が勝手に動く、口がもぐもぐ動く発作
脳の一部から始まる発作(焦点起始発作)では、手指がぴくぴく動く、まさぐるような動き、片腕だけが突っ張る、口をもぐもぐ動かす、服をいじる、同じ動作を繰り返すといった症状(自動症発作)がみられることがあります。
全身性のけいれんには至らず、数十秒ほどの意識減損発作に自動症を伴うこともあり、焦点性てんかん発作の一種である可能性があります。
他にもてんかん焦点によって、体の一部が固くなる、感覚の異常が起こる、言葉が出にくくなるといった多様な症状を呈することがあり、発作の現れ方は人によって大きく異なります。
発作の前触れと発作のあとに起こること
てんかん発作では、発作の直前にいつもと違う感覚が出ること(発作前兆)があります。
たとえば、急に不安感が強くなる、変わったにおいを感じる、胃のあたりが上がってくるような気持ち悪い感じ、懐かしい感覚に突然とらわれる(既視感・デジャビュ)といった前触れを自覚する方もいます。
また、発作が終わったあとには、ぼんやりする、眠り込む、頭痛(てんかん発作後頭痛)が出る、体に力が入りにくいといった状態がみられることがあります。診断では、発作そのものだけでなく、始まる前の様子や終わったあとの変化も重要な手がかりになります。
てんかんの原因
生まれつきの脳の特徴が関わるケース
てんかんの原因はひとつではありません。脳が発生する過程で生じた構造的異常、代謝性(代謝異常症:ポルフィリン症 尿毒症 アミノ酸代謝異常症など)、素因性(遺伝子の異常:Dravet症候群におけるSCN1A変異など)、感染性(結核・HIV・脳マラリア・サイトメガロウイルスなどの先天性感染など)といった生まれつきの要因が、てんかんの原因になることがあります。
生まれつきの背景があっても、症状の出方や発症する時期には個人差があり、幼いころに気づく場合もあれば、成長してからわかる場合もあります。
国際坑てんかん連盟(ILAE)は2017年にてんかん分類の枠組みを改訂しており、てんかん診断は『発作型』『てんかん病型』『てんかん症候群』の3段階で行われることになりました。病因についても『構造的』『素因性』『感染性』『代謝性』『免疫性』『病因不明』の6つのカテゴリーがあり、複数のカテゴリーに分類されるケースもあります。
頭部外傷、脳炎、脳卒中、認知症が関わるケース
てんかんは、生まれつきの要因だけでなく、後天的な脳の病気や障害をきっかけに起こることもあります。
頭部外傷、中枢神経感染症、自己免疫性脳炎、脳卒中、認知症なども原因となることがあります。これらの原因もてんかん分類を行う上では上記いずれかの病因にカテゴリーされます。
初めて発作が起きた場合は、背景に脳の病気が隠れている可能性もあるため、症状だけで判断せず、検査を受けて原因を確認することが大切です。
大人になってから起こるてんかん
てんかんは子どもの病気と思われやすいものの、実際には乳幼児から高齢の方まで幅広い年代で発症します。年齢別の発症率は小児と高齢者で多いことが知られており、また、活動性有病率(5年以内に発作があった人・抗てんかん薬を内服して治療している人)も小児と高齢者が高いことが知られています。
てんかん診療ガイドラインでも、成人てんかんの診断、検査、薬物療法、薬剤抵抗性てんかんへの対応が独立した章として整理されており、大人のてんかん診療が重要なテーマであることがわかります。急な意識消失、けいれん、ぼんやりする発作のような症状がみられる場合は、年齢にかかわらず早めに相談することが大切です。
てんかんと間違えやすい症状
失神との違い
失神は、一時的に脳への血流が低下することで起こる意識消失です。
立ち続けたあとや脱水時、強い痛みや緊張をきっかけに起こることがある一方で、てんかん発作は脳の神経細胞の異常な電気活動によって起こります。どちらも突然倒れたり反応がなくなったりするため見分けが難しいことがありますが、起こる前の状況や回復のしかたは判断の手がかりになります。
低血糖との違い
低血糖でも、ふらつき、混乱、反応の低下がみられ、重くなると意識障害やけいれんを起こすことがあります。
そのため、特に糖尿病の治療中の方では、てんかん発作のように見える症状(このようにてんかんではない方が、別の原因で痙攣や意識障害を起こすことを急性症候性発作と言います。)でも低血糖の可能性を考える必要があります。食事がとれていたか、薬やインスリンの使用状況に変化がなかったかも重要な情報になります。
心因性非てんかん発作との違い
心因性非てんかん発作は、見た目がてんかん発作に似ることがあるものの、脳の異常な電気活動によって起こる真性のてんかん発作ではありません。機能性神経障害の一つであり、てんかん診療ガイドラインでも「心因性非てんかん発作の診断」が独立した章として扱われています。見た目だけで区別するのは難しく、一人の患者様でも心因性非てんかん発作と真性のてんかん発作が混在していることもあるため、自己判断で「てんかんではない」と決めつけるのは危険です。
自己判断せず受診したほうがよい理由
てんかん、失神、低血糖、心因性非てんかん発作は、いずれも意識消失、反応低下、けいれんのような動きとして現れることがありますが、原因も必要な対応も異なります。てんかん発作では運動、感覚、自律神経、意識、高次脳機能に関わるさまざまな症状が起こるため、ガイドラインでも診断と識別、検査が重視されています。気になる症状がある場合は、発作が起きた時間、続いた長さ、前後の様子をできるだけ記録し、早めに医療機関で相談することが大切です。
てんかんは何科を受診するか
脳神経外科の受診が向いているケース
てんかんの診療は、小児科、脳神経内科、脳神経外科、精神科で主に行われています。てんかんの発作症状・周辺症状が精神症状メインではない場合には、てんかん専門医でも特に脳神経外科や脳神経内科の医師が対応する施設で相談していただきやすいかと思います。てんかんは問診に加えて、脳波やMRIで評価することが基本とされており、発作の原因となる脳の病変がないかを確認することも重要です。
アンカークリニック江戸川の脳神経外科ではてんかん専門医が診察にあたっております。てんかん発作、痙攣、意識消失、意識障害でお悩みの方はもちろんのこと、「てんかんかどうかわからない」「他院でてんかんの可能性を指摘された」という段階でも相談対象としています。症状の経過を詳しく確認し、必要に応じてMRIや脳波を組み合わせて評価し、治療を行なっていきます。
救急受診が必要なケース
"てんかん発作は、毎回すぐに救急車を呼ぶとは限りませんが、初めての発作である場合、けいれん発作が5分以上続く場合、発作のあとにいつものように回復しない場合、意識が戻らないまま発作を繰り返す場合は、救急要請を考えるべき状況です。海外の公的医療機関や患者安全情報でも、これらは緊急対応の目安として示されています。
また、発作中にけがをした、水の中で発作が起きた、発作後に呼吸が苦しそうである、妊娠中である、糖尿病があって意識を失ったという場合も、通常の発作対応より緊急性が高いと考えられます。迷ったときは無理に様子を見続けず、119番で相談することが大切です。"
家族や周囲の人が見ておくべきポイント
てんかんは、診察室で発作そのものを確認できる機会が多くありません。そのため、発作を目撃したご家族といっしょに受診することを勧めています。本人が発作中の記憶を持っていないこともあるため、周囲の観察が診断の大切な手がかりになります。
見ておきたいポイントは、いつ起きたか、どれくらい続いたか、発作の前に睡眠不足や体調不良がなかったか、どこから症状が始まったか、目線や頭がどちらを向いたか、手足が硬くなったか、ガクガク動いたか、左右差があったか、顔色や唇の色に変化があったか、発作後に眠り込んだか、ぼんやりしたか、けがをしたかという点です。可能であれば、安全を最優先にしたうえで動画を残しておくと、診断に役立つことがあります。
てんかんの検査と診断
問診で確認する内容
てんかんの診断では、まず問診がとても重要です。
診察では、いつ発作が起きたか、どのくらい続いたか、発作の前に違和感があったか、発作中に意識があったか、手足の動きや目線に偏りがあったか、発作後に眠気や混乱があったかといった点を確認します。睡眠不足、飲酒、発熱、服薬状況、過去の頭部外傷や脳の病気の有無も、診断の手がかりになります。
脳波検査でわかること
脳波検査は、てんかんの診断で基本となる検査のひとつです。脳の電気活動を記録し、てんかんに特徴的な波形が出ていないかを確認します。必要に応じて睡眠中の記録をとったり、過呼吸や光刺激を加えたりして、異常が見つかりやすい条件で検査することもあります。
一方で、脳波に異常が出ないからといって、てんかんを完全に否定できるわけではありません。発作の種類や検査のタイミングによっては、てんかんがあっても脳波が正常に見えることもあります。1回の脳波検査でてんかん性の異常波が捕捉されないことも多いため、繰り返し脳波検査を行うことも重要です。
MRIで確認すること
MRIは、てんかんの原因となる脳の病変がないかを調べるために行う重要な検査です。脳の形の異常、過去の脳卒中の痕跡、腫瘍、炎症の変化、てんかんに関連する構造異常がないかを確認し、発作の背景を探ります。脳波とMRIはどちらか一方だけで判断するものではなく、発作症状や検査結果とあわせて総合的に判断する際に必要な検査となります。
診断のために目撃情報が重要な理由
てんかん発作では、ご本人が発作中のことを覚えていないことがあります。病院受診時には発作を起こした方だけでなく、発作を目撃したご家族と一緒に受診することを勧めています。実際の診断では、倒れ方、最初にどこが動いたか、目が開いていたか、呼びかけへの反応、発作後の眠気や混乱といった情報がとても重要です。受診前には、発作が起きた日時、続いた時間、前後の様子をできる範囲で記録しておくと、診断に役立ちます。また、発作時のビデオ(スマートフォンでの録画など)も診断の手がかりとなります。
てんかんの治療
抗てんかん薬による治療
てんかんの治療は、まず抗てんかん薬による治療が基本になります。抗てんかん薬はてんかんそのものの原因を取り除く薬ではない一方で、発作を起こりにくくする治療であり、発作の種類や年齢、副作用の出方をふまえて使う薬を選ぶ必要があります。てんかん診療ガイドラインでも、成人てんかんの薬物療法が独立した章として整理されており、発作型に合わせた薬剤選択が大切です。
抗てんかん薬を内服することで大部分の方は発作が抑制され、一部の方では数年後に薬をやめられる場合(中心側頭部棘波を示す自然終息性てんかんなど)があります。ただし、薬の効き方や副作用の出方には個人差があるため、自己判断で薬を増減したり中止したりせず、診察の中で調整していくことが大切です。
薬で発作が抑えにくい場合の治療
2−3種類の抗てんかん薬を使っても発作が十分に抑えられない場合を難治性てんかん(薬剤抵抗性てんかん)と言います。難治性てんかんの場合には、別の治療法を検討することがあります。脳外科手術で発作が抑制されることがあるほか、食事療法などによって発作が軽減する方もいます。海馬硬化症による内側側頭葉てんかんの場合には、脳外科手術でてんかん発作の抑制効果が高いことが広く知られています。その他、皮質形成異常やスタージウェーバー症候群による脳軟膜血管腫によるてんかんなど、器質的異常がある場合のてんかん焦点切除術でも発作が抑制されることがあります。また、全般性てんかんにおける脳梁離断術や半球離断術、迷走神経刺激装置植え込み術(VNS療法)による緩和手術で発作頻度や発作強度の改善が期待できます。
どの治療を検討するかは、発作が脳のどこから始まるか、画像検査で治療対象となる病変があるか、日常生活への影響がどの程度かによって変わります。薬で抑えにくいからといって打つ手がないわけではなく、専門的な評価を受けることで次の選択肢が見えてくることがあります。診断と内服治療に加えて、専門施設への紹介や薬以外の外科治療も検討することが大切です。
治療を続けるうえで大切なこと 妊娠中の抗てんかん薬
てんかんの治療では、処方された薬を継続して服用することが大切です。発作が落ち着いている時期でも、自己判断で中止すると再び発作が起こることがあります。抗てんかん薬内服による眠気、ふらつき、発疹、気分の変化といった気になる症状がある場合は、内服を自己中断するのではなく早めに主治医へ相談することが重要です。
妊娠を希望している方、妊娠の可能性がある方は、自分の判断で薬を中断せず服薬について事前に相談することも大切です。バルプロ酸は胎児の神経発達異常や先天奇形リスクを高めることが知られています。また、バルプロ酸を妊娠中に内服した母親から生まれた小児のIQの低下が用量依存性(特に1000mg/日以上の高用量で著明)にみられること、自閉症スペクトラムの発症リスクが高いことが報告されています。できるだけ単剤での内服が望ましいですが、多剤併用の場合にも特にバルプロ酸+カルバマゼピンあるいはフェニトイン+プリミドン+フェノバルビタールの組み合わせは避けるべきです。一方で、ラモトリギン、レベチラセタムは単剤使用の場合には奇形発現率が低いことが知られています。てんかん治療では妊娠と服薬の両方を見据えた相談が必要です。
てんかんと日常生活で気をつけたいこと
睡眠不足と服薬忘れを避ける
てんかんのある方の生活では、睡眠不足と服薬忘れに注意することが大切です。発作のきっかけは人によって異なりますが、睡眠不足は発作を起こしやすくする要因のひとつとされており、発作を抑える薬の飲み忘れは、発作が再び起こる大きなきっかけになりえます。抗てんかん薬の飲み忘れは再発発作のもっとも多い原因であり、発作に関連した死亡リスク(SUDEP てんかんの予期せぬ突然死)を減らすために、処方どおりに服薬することが重要です。
発作が落ち着いている時期でも、自己判断で薬を減らしたり中止したりするのは避けましょう。薬を続けるか中止するかは、診察や定期的な見直しの中で、本人やご家族と相談しながら判断していきます。飲み忘れが多い方は、服薬の時間を決める、記録をつける、主治医に相談して生活に合わせた方法を考えることが大切です。
運転や仕事で確認したいこと
てんかんがあるからといって、すべての仕事や日常活動ができなくなるわけではありません。多くのてんかん患者様は薬によって発作を予防または減らせる一方で、発作の危険性によっては仕事内容や活動内容に安全面の配慮が必要になります。高所作業、水辺での単独作業、危険を伴う機械操作に関わる仕事では、主治医と職場の双方に相談しながら調整することが重要です。
運転については、体調だけで判断せず、主治医に確認することが欠かせません。警察庁は、てんかんのうち、発作が再発するおそれがない場合や、再発しても意識障害や運動障害を伴わない場合、睡眠中に限って再発する場合を除き、運転免許の可否に関わる病気として示しています。加えて、厚生労働省は一部の抗てんかん薬で眠気や注意力、反射運動能力の低下が起こりうるとしており、令和8年3月の通知では、医師が個別の状態に応じて自動車運転や危険を伴う機械操作の適否を判断する考え方を示しています。自動車運転免許をお持ちの方、これから取得を考えている方はご相談ください。
学校生活や家庭で意識したいこと
お子さまの学校生活では、必要以上に活動を制限するのではなく、安全に過ごすための準備を整えることが大切です。多くのお子さんが学校に通い、さまざまな活動に参加できます。そのうえで、学校で薬を使う必要がある場合や、授業や試験で配慮が必要な場合(体育や課外活動などで高所での活動がある場合や水泳・遠泳など)もあります。学校での発作対応計画には、発作のきっかけ、発作時に起こりうる様子、応急対応、頓用薬の指示、保護者と医療機関の連絡先を含めるようにしましょう。学校によっては対応方法についての書類(発作対応計画書類)を作成するように指示されることもあるため、診察時にご相談ください。
ご家庭では、発作が起きたときに慌てず対応できるよう、周囲が基本的な応急対応を知っておくことが大切です。発作を見分けること、安全を確保すること、救急要請が必要な状況を知っておくようにしましょう。水回りは特に注意が必要で、水泳や水上活動には危険(溺水のリスク)が伴うため、一人で泳がないように案内しています。入浴や外遊び、通学、部活動についても、発作のタイプや頻度に応じて、安全に続けるための工夫を主治医と相談しながら考えていくことが大切です。
てんかんで受診を考える目安
一度でも発作らしい症状があった
一度だけの発作であっても、受診を検討することが大切です。けいれんがなくても、急に意識が遠のく、呼びかけに反応しない、手や口が勝手に動く、同じ動作をくり返すといった症状は、てんかん発作の可能性があります。発作が一回起きただけでは必ずしもてんかんとは限らない一方で、発作があった場合は専門の医師による評価が必要だと案内しています。脳波検査などと併せて一度だけの発作であってもてんかんの可能性が高い場合には抗てんかん薬による治療が始まるケースもあります。原因がてんかんではない場合もあるため、自己判断で様子を見続けるのではなく、早めに相談することが重要です。
意識消失やけいれんを繰り返している
意識消失やけいれんを繰り返している場合は、てんかんを含めた評価が必要です。てんかんは通常、二回以上の発作がある場合や、検査で今後も発作を起こす可能性が高いと判断された場合に診断されます。アンカークリニック江戸川の脳神経外科でも、てんかん発作、痙攣、繰り返す意識消失は相談対象として案内されており、症状の経過や目撃情報を丁寧に確認したうえで、必要に応じて画像検査を組み合わせて評価する方針としています。発作の回数が増えている、発作後に強い眠気や混乱が残る、仕事や学校生活に支障が出ている場合は、受診を先延ばしにしないことが大切です。
ほかの医療機関でてんかんの可能性を指摘された
健康診断や救急受診、ほかの診療科の受診時に、てんかんの可能性を指摘された場合も、専門的な診察につなげることが重要です。アンカークリニック江戸川では、「てんかんかどうかわからない」「他院でてんかんかもしれないと言われた」「痙攣はないが意識が飛ぶことがある」という段階でも相談を受け付けています。発作かどうかの判断は見た目だけでは難しく、問診、目撃情報、必要に応じた検査を組み合わせて見極めていきます。初めての発作では、五分以上続く、発作後も意識が戻らない、回復しないまま繰り返すときは救急対応が必要です。そこまで緊急性が高くない場合でも、指摘を受けた時点で一度専門医に相談することをおすすめします。
てんかんの診療でアンカークリニック江戸川ができること
専門医による診察
アンカークリニック江戸川の脳神経外科では、てんかん専門外来を案内しており、脳神経外科専門医でありてんかん専門医でもある医師が対応しています。てんかんの専門的な診断や治療を希望する方だけでなく、「てんかんかどうかわからない」「他院でてんかんかもしれないと言われた」という段階でも相談できます。
MRIと脳波を組み合わせた評価
てんかんが疑われる場合、アンカークリニック江戸川では、てんかん専門医が症状の経過を詳しく確認し、神経学的診察を行ったうえで、必要に応じてMRIや脳波などを組み合わせて評価します(脳波検査は他院での検査となります)。
症状や生活に合わせた治療方針の提案
診断後は、結果に応じて薬物療法に加え、睡眠や体調管理、発作時の対応といった生活上の注意点も含めて、患者さまの生活に合わせた治療を行います。てんかんは症状や生活への影響に個人差があるため、検査結果だけでなく、日常生活まで踏まえて長期的に相談できますのでご安心ください。
予約優先で受診できる体制
受診体制については、アンカークリニック江戸川は原則として予約優先ですが、予約なしでの受診も可能です。予約はWEB予約とLINE予約があり、WEB予約枠が埋まっている場合でも、電話でご予約いただける場合もありますのでぜひご相談ください。
まとめ
てんかんは発作症状が多様で気づきにくいことがあります
てんかんというと全身が大きくけいれんする発作を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実際には、急にぼんやりする、呼びかけに反応しなくなる、手や口が勝手に動くといった形で現れることもあります。発作症状は人によって様々であり、ご本人も周囲も気づきにくいことがあります。
症状だけで断定せず検査で見極めることが大切
てんかんに似た症状は、失神や低血糖、ほかの病気でも起こることがあります(急性症候性発作)。そのため、見た目だけで「てんかんだ」と決めつけたり、「たいしたことはない」と自己判断したりするのは避けるべきです。実際の診断では、発作の様子、起こる前後の変化、これまでの経過に加えて、必要に応じて脳波やMRIなどの検査を組み合わせて総合的に判断していきます。てんかんは正しく見極めることが、その後の治療や生活上の注意点を考えるうえでも重要です。
早めの受診が安心につながる
けいれん、意識消失、反応が止まる、同じ動作をくり返すといった気になる症状がある場合は、早めに医療機関へ相談することが大切です。アンカークリニック江戸川の脳神経外科では、適切なてんかん診療が行える診療体制も整えています。症状がてんかんかどうかは受診してみないとわからないことも多いため、不安がある場合にはお早めにご相談ください。
