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最終更新日 2024.8.1

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健康診断で再検査・精密検査と言われたら?



健康診断で再検査・精密検査と言われたら?

会社の健康診断や人間ドックを受けた結果、再検査や精密検査が必要と診断されるのは珍しいことではありません。

まずは落ち着いて診断結果を理解し、どの医療機関で再検査や精密検査を行うかを考える必要があります。

再検査自体は義務ではなく任意であるため「スルーしても平気」と考える人もいますが、たとえ重大な異常といえる判定でなかったとしても、すぐに病院で検査を受けた方が良い理由があります。

今回は健康診断で要再検査および要精密検査という結果が出た場合に取るべき行動や病院の選び方、再検査にかかる費用等について、詳しくアンカークリニック船堀の宮﨑紀樹が解説します。

江戸川区で再検査を受けるための医療機関を探している方も、ぜひ最後までご覧ください。






健康診断の結果

健康診断の結果は、以下のように検査対象ごとに複数の項目に分かれており、それぞれ測定数値が記載されています。


検査項目

● 肥満度(BMI・腹囲)

● 血圧

● 肝機能(総蛋白・アルブミン・AST・ALT・γ-GTP等)

● 貧血(赤血球・ヘモグロビン・ヘマトクリット)

● 血小板

● 尿酸

● 脂質代謝(総コレステロール・中性脂肪・LDLコレステロール等)

● 膵機能(血清アミラーゼ)

● 腎機能(クレアチニン・尿蛋白・尿潜血等)

● 糖代謝(空腹時血糖・HbA1c・尿糖等)

● 白血球

● 腫瘍マーカー(AFP・CEA・CA125等)


これらの結果を基に、「A」から始まるアルファベットで判定区分が記載されています。

正常であるのか、あるいは今すぐ治療した方がよいのか一目で分かります。

通常は「A~E」の5段階または「A~F」の6段階で分けられることが多いですが、「A1」や「C2」のように細かく分けられていることもあります。

AまたはB判定を受けた項目は基本的に問題ありません。

ただしC判定、D判定以降になると対応する検査結果に異常所見があることになるので、再検査を行う必要があります。

それ以降の「E」や「F」、その他のアルファベットで表される場合は、すでに治療を行っているか、判定不能である場合が多いです。


再検査と精密検査の違い、基準

上記で挙げた「E」に当たる判定区分がある場合は再検査が必要という判断ですので、改めて医療機関を受診するか、健康診断をやり直す必要があります。

それに対して「E」より高い「F」に当たる判定区分に関しては、緊急度が高いと判断される項目です。

その項目に関しては「できる時」ではなく迅速に再検査を行うことが求められますが、この場合は再検査ではなく「精密検査」が必要となります。

精密検査では、健康診断で行う簡易的な検査ではなく「エコー検査」や「胸部CT検査」など、より精密な結果が期待できる検査を行います。

いわゆる「医療機関でしかできない検査」を実施するのだと理解しておきましょう。


引っ掛かりやすい項目と原因


健康診断において引っ掛かりやすい、項目の一例としては、以下が挙げられます。


引っ掛かりやすい項目

● 高血圧

● 高血糖

● 脂質異常

● 肝機能異常

● 心電図異常


これらの多くは「生活習慣」が原因で異常を引き起こしやすい項目です。

乱れた食生活、睡眠習慣、運動不足等によりこれらの数値が高くなりやすいです。

例えば高血圧に関しては一般に最低血圧が「75~80」まで、最高血圧が「115~120」までが基準値となっており、これらの数値を上回る場合は一般的に高血圧(正常高値血圧・高値血圧)として診断されます。

ただし普通は基準値を少し超えただけで異常と判断されることはなく、生活習慣の改善指導だけで終わる場合も多いです。

再検査・精密検査が必要となる基準は、一般的に「基準値を大幅に超えた場合」です。

血圧ならば最高血圧が「140」、最低血圧が「90」を超えた場合は「Ⅰ度高血圧」と診断され、追加検査が必要な場合があります。

高血圧は脳卒中や心不全、慢性腎臓病など命に関わる病気の原因となるため、放置しない方が賢明でしょう。


必ず受けるべきか

健康診断は必ず受けるべきでしょうか。これは特定の会社に勤めている社会人なら「受けるべき」ではなく「受けなければならない」と表現できます。

労働安全衛生法第66条により、事業者は従業員に対して年に1度必ず健康診断を行う義務があるからです。 では「要再検査」または「要精密検査」を受けた場合はどうでしょうか。

これはあくまで義務ではなく努力義務であるため企業から強制されることはありませんが、「強く推奨」されることになるでしょう。

当然ながら自分自身の健康に関わるリスクが高まるだけでなく、会社にとっては病気で従業員が働けなくなるリスクも高くなるからです。

そのため、再検査または精密検査の必要があると健康診断で診断された人は、特別な理由がない限りすぐにでも医療機関で受診するべきです。

これは重大な病気を早期発見し早期治療を行うことにもつながります。



何科に行けばいいか

健康診断で要再検査、要精密検査となった場合、どの病院の何科を受診すれば良いのでしょうか。

基本的には以下の選択肢があります。


病院の選択肢

● 健康診断を行った医療機関で受診する

● 専門病院で受診する

● その他紹介された別の医療機関を受診する


基本的には健康診断を行った医療機関で実施することになります。

高血圧なら内科、心電図検査で異常があった場合は循環器内科など、適切な診療科で検査を受ける必要があります。

基本的には健康診断の結果に伴って受診するべき部門を教えてくれるため、自分がどこの診療科を受診するか分からなくなることはないでしょう。

また、必要に応じて別の専門病院が紹介され、別の病院を自分で選んで受診することも可能です。

ただし別の大学病院や総合病院で再検査を受ける場合は、別途紹介状や健康診断の検査結果が必要となりますし、費用も高くなります。


費用について

会社が行う健康診断の場合、従業員が健康診断の費用を負担することはありません。

ただし再検査や精密検査が必要となった場合、基本的に費用は自己負担となります。

会社によっては費用の一部または全額を負担してくれるところもありますが、全ての会社が対応してくれるわけではありません。

実際にかかる費用(保険適用)の一例を次に挙げますが、これらの費用は医療機関によって異なります。


費用の目安

● 血液検査:3,000円程度

● MRI検査:5,000~10,000円程度

● CT検査:5,000~10,000円程度

● 胃カメラ:5,000円程度

● 心電図:1,000円程度


ちなみに「再検査」といっても、それが健康診断を再度行う場合(二次健康診断)や、産業医等から保健指導を受ける場合は費用が発生しません。

それらは治療行為ではないため、二次健康診断の結果や保健指導に基づいて医療機関を受診する必要があります。


当院の特徴

アンカークリニック船堀では、地域のかかりつけ医として各種生活習慣病の診療を行っています。

健診結果で異常の指摘があった方はお気軽にご相談ください。



Q&A

実際に当院でもよく聞かれる質問を紹介します。

同じような疑問を感じていた方は是非ご覧ください。

質問:健康診断で再検査にはならなかったものの「A」ではなかった項目については、病院を受診した方が良いのか?

回答:判定でもC以下の判定(再検査や精密検査)でもないB判定は、基準値をわずかに超えている状態です。

基本的にはあまり心配しなくてもいいでしょう。

しかし自覚症状がある場合は、一度病院へ受診しましょう。


質問:健康診断で再検査となった項目があるが、再検査の日程については特に何も伝えられなかった。これはしばらく放置しても大丈夫ということ?

回答:日程については指定されることはなく、自己判断で受診頂き検査をすることになります。

後回しにしていると、再検査が面倒に感じる方もいらっしゃいますが、早期発見は早期治療につながります。

ぜひ前向きに検討してみてください。


質問:健康診断の結果は、紹介状の代わりになるの?

回答:残念ながらなりません。

紹介状は、健康診断を受けた医療施設へ発行手数料を支払ってから取得いただけます。


まとめ

健康診断で要再検査または要精密検査となった場合、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。

病気への不安もあるかもしれませんが、放置をすることでリスクが高まります。

江戸川区や船堀で健康診断の再検査をお考えの方は、アンカークリニック船堀をおすすめします。



記事監修者

アンカークリニック船堀 内科医

宮崎 紀樹

循環器内科、救命救急センターでの勤務を経て、アンカークリニックを開院。 東京都区東部の医療課題の解決をミッションとして日々、患者様と接している。

循環器内科、救命救急センターでの勤務を経て、アンカークリニックを開院。 東京都区東部の医療課題の解決をミッションとして日々、患者様と接している。

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