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最終更新日 2023.7.19

反り腰の原因と治療法について

反り腰とは?

まずヒトの腰は前弯といって、もともとある程度反った "作り" になっています。
よく背骨はS字カーブしてると言いますよね。これを生理的前弯といいます。この反りが過剰になった状態を「反り腰」といいます。
自分でチェックできることとしては寝る時に腰とふとんの間に手のひらが余裕をもって入ってしまったら反り腰の可能性があります。

先程、腰はもともとそっていると言いましたが、ちなみに胸の高さでは反対にいわゆる猫背(生理的後弯といいます)になっています。
胸で後弯、腰で前弯しているのでS字になっている、というわけです。なのでどこまでが普通でどこからが病気なのかはあいまいです。ですので「症状」をみていきましょう。



反り腰の症状とは?

反り腰に関連した症状として「腰痛」「足の痛み、しびれ」がありますが、反り腰そのものが症状を出すということはありません。
腰はもともと縦方向の荷重を受ける部分なので、それが反って前に傾くとどうなるでしょうか。


今まで支柱がたった状態で重さを支えていたのに急に斜めの支柱で重さを支えることになります。そうなると支柱にかかる負担は大きくなりますよね。
大きくなった負担は支柱を傷めていきます。実際に腰椎椎間板や周囲の靭帯、筋肉を傷めて、「腰痛」を引き起こします。つまり、反り腰のまま腰に負担をかけ続けた結果、腰痛が起こるということです。


また腰には足への神経を通す管が通っています。この管は靭帯に覆われているのですが、反り腰だとその靭帯が余ってしまい管の内側にたくれこんできます。
そうなると神経を通す管が狭くなってしまい、神経が圧迫されると「足の痛み、しびれ」が出てくるのです。
病名でいうと「腰部脊柱管狭窄症」です。これは50歳以上の方に多く長年の負担の結果起こる病気です。






反り腰の原因

ここからはなぜ反り腰が起こるのか、みていきましょう。


端的にいうと「腹筋背筋のバランスのうちお腹側より背中側の筋力が強く働いているから」です。正確に言うと骨盤周辺の筋肉のバランスも関わります。
なんらかの原因でこのような筋力のアンバランスが起きています。具体的には「お腹まわりの筋肉が落ちる」「おしりの筋肉が落ちる」「背中の筋肉が過剰に働く」の3つです。






原因1:お腹まわりの筋肉が落ちる

原因の1つ目は「お腹周りの筋肉が落ちる」です。
いわゆる腹筋やその周辺、そしてインナーマッスルである腸腰筋の筋力低下です。どんな人にありがちかというと「体重増加してしまった人」です。


お腹に筋肉ではなくぜい肉がつくとその重みで、より腰の弯曲が強くなります。
体重増加の前には「歩数が減ってくる」「運動習慣が途絶える」などもあるかもしれません。


歩行がが減ると腸腰筋といって太ももを持ち上げる時に使う筋肉も減っていきます。
そうして反り腰が悪化していくという流れです。






原因2:おしりの筋肉が落ちる

原因の2つ目は「おしりの筋肉が落ちる」です。
いわゆる臀筋と言われる歩行の時に使う筋肉です。例えば変形性股関節症があると歩行時に痛みがあるため、歩行しなくなり臀筋筋力が低下します。


また股関節周辺の靭帯なども硬くなり骨盤の向きが前に倒れやすくなります。それを支えるために反り腰が起こる流れです。
腰という「支柱」の根本が前に倒れたので、支柱そのものも斜めになってしまいそれを支えるために反り腰になるということです。






原因3:背中の筋肉が過剰に働く

原因の3つ目は「背中の筋肉が過剰に働く」です。これは腹筋や腸腰筋が保たれている人でも起こります。
具体的には「ハイヒール」です。つま先立ちになるハイヒールは体の軸を前に傾けます。すると骨盤も前に傾くのでそれを支えるために背中の筋肉が過剰に働き、結果反り腰になるという流れです。






反り腰チェック

座り方、立ち方でチェック!

・背もたれがあったり後が壁になっているいすで背中を背もたれにつけてまっすぐ座る
・その時背もたれと腰の間に手のひらがすっと入ったり、こぶしがはいる
・その場で自分なりにまっすぐ立ったとき、膝や胸より腰が前に出ていないか


上記に当てはまる場合、反り腰の可能性が高いです。






反り腰の予防

ここまでみてきた通り、反り腰にはさまざまな原因があります。
ですので、腰痛や足の痛みしびれなどの症状があれば医療機関受診が望ましいです。
もしそういった症状がなく、反り腰予防をしていきたいという方へは自分でできる筋トレ、ストレッチがあります。


筋トレはインナーマッスルである腸腰筋トレがおすすめです。仰向けになり、両足同時に膝を持ち上げます。
その時にすねの骨と床が平行になるよに踵を膝と同じ高さまで持ち上げます。今度は元の位置まで足を戻すのですが、この時踵はぎりぎりうかせたままにする、というものです。
ストレッチには「ドローイン」「キャットストレッチ」など様々なものがありますが、腹圧が高まるようなストレッチならどんなものでもかまいません。


もちろん、原因となりうるハイヒールをやめたり、ぽっこりお腹を改善することも忘れずに。






反り腰と診断されたら

反り腰自体は病気ではありませんが、もし腰痛や足の痛みしびれがあれば医療機関で調べる必要があります。
自分でできる対応策は予防のところで紹介した筋トレやストレッチです。






反り腰の治療法

もし反り腰そのものをなんとかしたい、でも筋トレやストレッチをする時間もない...
そんな時はコルセットも選択肢の一つです。コルセットそのものには腹圧を高め、腹筋などお腹側に筋肉がついている人と同じような効果があり、腹圧がかかることで腰が安定し反り腰が改善する、という流れです。
もしコルセットをしてみた結果反り腰が改善するようなら装着してみるのも良いかもしれません。






当院での治療方針

当院では反り腰そのものは病気ではありませんと説明しています。
ただここまで見てきた通り、からだのアンバランスが起きていることにはかわりなく、反り腰を続けることは良いことではありません。


まずは生活の中でハイヒール等原因があれば取り除いてみる、体重増加があれば減量やコルセットを試してみるというのが治療になります。
ただ一番大事なのは反り腰は病気ではなく、自分で対応可能なからだの状態なのだということが "わかる" ことだと思います。もし気になれば一度相談にきてみてください。

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